■蓄熱式電気暖房機VS寒冷地エアコン
「高くなった電気代」オール電化住宅で節約しながら快適に住むには、どうしたら良いのだろうか?
せっかく建てたオール電化住宅。月に電気代が7万円!?←これはひどすぎる。
◆ 昼間電力と夜間電力の値段を分析 (平成26年12月 東北電力管内 やりくりナイト8 時間帯別電灯A 契約)
1kWhあたり |
燃料費調整単価 |
再エネ発電賦課金単価 |
合計単価 |
比率 |
|
昼間電力単価 |
34.19円 |
1.52円 |
0.75円 |
36.46円 |
2.764 |
夜間電力単価 |
10.92円 |
1.52円 |
0.75円 |
13.19円 |
1.000 |
この表でわかるのは、昼間電力は夜間電力の約2.764倍の価格設定になっている。
◆ 寒冷地エアコンの性能 Panasonic フル暖エアコン UXシリーズ
外気温7℃ |
外気温2℃ |
|||||
暖房能力(kW) |
消費電力(W) |
消費効率(COP) |
暖房能力(kW) |
消費電力(W) |
消費効率(COP) |
|
CS-UX253C2 |
2.8 |
490 |
5.714 |
6.5 |
2,550 |
2.549 |
CS-UX283C2 |
3.6 |
685 |
5.255 |
7.0 |
2,940 |
2.381 |
CS-UX403C2 |
5.0 |
1,025 |
4.878 |
8.4 |
3,500 |
2.400 |
この表でわかるのは、外気温が7℃の場合はどの機種も、消費効率(COP)が4.878~5.714倍と高く、外気温が2℃の場合はどの機種も、消費効率(COP)が2.381~2.549倍と低い。
◆ 寒冷地エアコンの性能 Panasonic Xシリーズ
外気温7℃ |
外気温2℃ |
|||||
暖房能力(kW) |
消費電力(W) |
消費効率(COP) |
暖房能力(kW) |
消費電力(W) |
消費効率(COP) |
|
CS-253CX |
2.8 |
490 |
5.714 |
4.7 |
1,600 |
2.937 |
CS-283CX |
3.6 |
710 |
5.070 |
5.6 |
1,880 |
2.979 |
CS-283CX2 |
3.6 |
685 |
5.255 |
6.9 |
2,920 |
2.363 |
CS-363CX |
4.2 |
900 |
4.667 |
5.6 |
1,880 |
2.979 |
CS-363CX2 |
4.2 |
875 |
4.800 |
7.1 |
3,080 |
2.305 |
この表でわかるのは、外気温が7℃の場合はどの機種も、消費効率(COP)が4.667~5.714倍と高く、外気温が2℃の場合はどの機種も、消費効率(COP)はCX2(200Wモデル)は2.300倍程度で低く、CX(100Wモデル)は2.900倍程度の高い機種がある。
◆ 寒冷地エアコン、ヒートポンプ暖房の特徴
電気による発熱は1kWhあたり860kcalです。
ヒートポンプ暖房とは、外気の空気を電気の力で圧縮し熱を作り、室内に熱を取り込む暖房のことです。
発熱は1kWhあたり860kcal × 消費効率(COP) を作ることができます。
外気温が低くなれば低くなるほど消費効率(COP)も下がります。
◆ 蓄熱式電気暖房機 と 寒冷地エアコンの暖房比較
|
COP |
1kWhあたりの発熱量(kacl) |
昼間電力100円あたりの発熱量 |
夜間電力100円あたりの発熱量 |
|
蓄熱式電気暖房機 |
- |
1.000 |
860 |
2,359 |
6,520・・・② |
寒冷地エアコン CS-283CX |
外気温7℃ |
5.070 |
4,360 |
11,958 |
33,055 |
寒冷地エアコン CS-363CX |
4.667 |
4,014 |
11,009 |
30,432 |
|
寒冷地エアコン CS-283CX |
外気温2℃ |
2.979 |
2,562 |
7,027・・・① |
19,424 |
寒冷地エアコン CS-363CX |
2.979 |
2,562 |
7,027・・・① |
19,424 |
■ 条件:外気温が2℃以上の場合 夜間電力を使った蓄熱式電気暖房機②は、昼間電力を使った寒冷地エアコン①よりも発熱量が低い。ということは日中の電気を使っても寒冷地エアコンのほうが安くなる可能性が高い。しかし、このような機種はまれなので、外気温が2℃以下の場合は、ほとんどの機種のCOPが低いため、蓄熱式電気暖房機のほうが電気代が安いと思われる。
■ 条件:外気温が2℃未満の場合 一日中、外気温が2℃以下であれば、蓄熱式電気暖房機のほうが安く済むようだが、いくら気温が低くても深夜電力時間帯はエアコンの暖房費が安いので、深夜電力時間帯は蓄熱式電気暖房機の放熱量を低くし、蓄熱だけさせるように設定することが節約につながります。
|
※メーカー発表の数字を元に計算した場合、このようになるのですが、私が実際、微調整で「蓄熱式電気暖房機」と「寒冷地エアコン」で過ごした結果、「寒冷地エアコン」のみで暖房したほうが、電気代が安かった。
当社ユーザー様(Panasonic Xシリーズ使用)のデータを見ても「寒冷地エアコン」のみの方が電気代が安かった。
使用した機種は三菱 霧が峰 MSZ-ZXV283S ズバ暖エアコンではなく、ひとつ下のシリーズです。
秋田市、能代市などの最低気温-10℃程度で、12~2月の平均気温-2℃程度なら、Panasonic Xシリーズ または 三菱 ZXVシリーズ
月の平均気温が-10℃程度なら、蓄熱式電気暖房機をお勧めします。
また、同様にヒートポンプを利用したエコキュートの消費効率(COP)は冬期の間、高いものではなく、年間を通して使っているので安く使えるのである。
ヒートポンプ式温水暖房も詳細は発表されず、イニシャル・ランニング共にハイコストとなるようです。まだ、開発段階といった面が見受けられます。夜間電力を使った貯湯か蓄熱タイプが出ると考えてみてもよいのかもしれません。
オール電化にこだわらないのであれば、灯油の暖房が一番安く済みそうです。リフォームには灯油が最適なのかもしれません。
冬も快適な住まいで過ごせますように(^^) 平成26年12月現在